No.3 崇城大学 工学部 宇宙航空システム工学科 

記事No.3

氏名

I.K.

八高(八代中)卒業年次

69回卒(八代中3回卒)

大学・学部・学科/卒業年

崇城大学 工学部 宇宙航空システム工学科 航空操縦学専攻/2021年卒

現在の職業や所属

ANAウイングス株式会社 運航乗務員訓練生

八高時代の自分

パイロットになりたいということは早くから決めていたので、受験勉強は2年生から本格的に始めました。また、航空身体検査があるので健康管理や、リーダーシップを身につけたかったので生徒会や応援団などの活動に積極的に取り組みました。

進路の決め手

パイロットになる道の中で、最も若くして副操縦士昇格できる上に、狭き門である世界に入る方法の中では一番確率が高いと考えていたため私大で学ぶことを選びました。なので、大学進学に迷いはありませんでした。

受験方法

◆一次試験 

数学と英語の筆記試験

◆二次試験 

面接、シミュレーターによる適正試験、心理適正

※英検二級等の英語能力を有していることと、航空身体検査に適合していることが条件。

大学で学んだことや思い出

皆さんが思い描いている大学生活とは全く異なっていると思います。全寮制でバイトもやる時間さえ無く、訓練に追われる日々。しかし、エアラインの飛行機に混ざって九州や四国の空で訓練できたこと、空を飛ぶ楽しさを学べたことは普通の大学生では味わえない体験でした。ナイトフライトの訓練で、実家の上空をグルグルと旋回して、下から家族がライトを振って合図してくれたことが1番の思い出です。

学内外での活動(サークル・部活・学生団体等)

特に無し。

自分の大学・学部の魅力

エアラインや自衛隊出身のベテランパイロットに教えてもらえること。20機弱の訓練機を大学で所有していること。就職率も良く、殆どの卒業生が各エアラインで昇格しています。

 自分の大学・学部を検討する際の注意点

学費が高額なので、ご家族との相談が不可欠であること。説明会には家族で一緒に参加して、充実した訓練施設を間近で感じてください。

就活について

航空会社の有資格者の枠で就活ができるので、一般の大学を出る人達が受けるルートとは異なります。その為、パイロット枠の就活のみでした。

エントリーシートや面接以外に、フライト技量試験や、身体検査などがあるのが特徴的です。

コロナ禍の影響もあり赤字経営の中で、採用枠が減りはしたものの、パイロットの採用だけは引き続き行われたので、なんとか入社することができました。

操縦の腕を磨くだけではなく、コミュニケーション能力の向上や、健康的な生活などを心がけました。

現在の仕事について

現在は訓練生として勤務しております。最初は航空法やシステム関連、気象などを座学で学び、シミュレーターを経て、実際にお客様を乗せた便でのOJTを行い審査に合格すれば一人前になれます。

弊社は、副操縦士から機長に昇格できるまでの期間が6年くらいと比較的短い為、30歳くらいには機長になれるという点が魅力的です。

飛んだ先々でのホテル生活や美味しいご飯を食べることも仕事の楽しみです。

現役八高生へのメッセージ

パイロットを目指す後輩たちへ

まずは、苦手科目を作らないことです。何かが特に秀でている人が望ましいという世界ではありません。”全ての事がアベレージより少し出来る”というのが理想の人間だと思われてる世界です。バランスの良い人間になってください。

次に、先輩や先生たちと沢山お話しをしてください。どのお仕事もそうですが、特にコミュニケーション力が求められるお仕事です。初対面の機長やCAと飛ぶ事が日常茶飯事な中で、直ぐに信頼関係を構築する必要があります。少し話しにくい怖い先生なんかが丁度いい練習相手だと思ってくれたらいいです。もちろん面接の練習にもなりますしね。

最後に、夢を追いかけてください。私は、「パイロットなんて普通の人間ではなれない。」と思っていました。しかし今、私の夢の実現は目の前まで来ています。これも夢に拘って追いかけた結果だと思っています。ぜひ皆さんにも夢には拘ってもらいたいし、まだ夢がない人にはぜひ見つけてほしいです。何倍も何十倍も楽しい人生になると思います。