八代いさっか会主催:第33回大和路ハイク

晩秋の白毫寺&新薬師寺を訪ねて

 第33回大和路ハイクが2023年11月05日(日)に開催され、17名が参加。集合地は近鉄奈良駅。駅前のバス乗り場で山村町行に乗車。車窓から見る奈良公園内は、奈良国立博物館で正倉院展の開催中でもあり大混雑。バスは高畑住宅で下車。高円山の中腹に建つ白毫寺を目指す。能登川橋を渡り、バス停白毫寺を過ぎると山門前までは上り坂。高台に建つ本堂への参道は石段で、古びた土塀の両側には、盛りを過ぎた萩の花がまだ残る。本尊阿弥陀如来坐像や閻魔王座像を拝観後、境内から生駒連山や東大寺五重塔など、奈良市街地を眺望する。

 白毫寺を後にして、新薬師寺を目指す。晩秋の大和路には、たわわに色づいた柿の木々が競い合う。古民家の軒下には吊るし柿。東海自然歩道を柳生への分岐点で左に折れ、春日山原生林の脇を高畑へと向かう。新薬師寺は、天平の世に聖武天皇の病気平癒を願い光明皇后が創建した古刹。切れ長の大きな目が特徴の国宝本尊薬師如来坐像を、円陣で守る日本最古最大の国宝十二神将。暗い境内で神将たちの鋭い眼球が、騒乱の世を制圧しているかのよう。帰路は、白樺派の文豪志賀直哉が代表作「暗夜行路」を書き上げた旧居に立ち寄り書斎を見学。奈良公園内の鷺池に建つ八角堂の浮見堂で、西方に傾いた晩秋の夕時を経て、解散地の近鉄奈良駅へ足を進めた。  来春第34回の例会は、2024年4月7日(日)、三輪山に咲く大神神社の観桜を予定。

報告者:八代いさっか会世話人 橋口敏昭(高10回生)