第35回大和路ハイク 生駒山「暗峠」を歩く

 八代いさっか会主催第35回大和路ハイクは、2024年11月3日(日)に開催。集合地の近鉄奈良本線「生駒駅」に19人が集う。今回のコースは、松竹映画「男はつらいよ」の第27作、「浪速の恋の寅次郎」にも描かれた生駒山が舞台。

 1918年に架設された日本最初のケーブルカーで生駒山上遊園地へ。標高642㍍の山上からは、大阪市内のあべのハルカスや大阪城、明石海峡大橋や六甲山など、空・街・海・山が一体となり圧巻の眺め。昼食の後、関西各局のテレビラジオの電波塔の脇を通り、パロラマ台で小休憩。此処からも東方には奈良盆地、西方には大阪平野が一望される。暗峠までは1時間弱の道程。前日の降雨でぬかるんだコースを慎重に歩を進める。向かう暗越奈良街道は江戸時代大名の参勤路で、大和郡山藩の本陣がおかれ、当時を偲ぶ石畳が今も現存している。俳人松尾芭蕉は1694年(元禄7年)9月、「菊の香に くらがり登る 節句かな」と詠み、生涯最後の旅をこの峠を越えて大阪へ向かった。奈良県と大阪府の県境地に建つ峠の茶屋でも小休憩。その後国道308号線のだらだらとした舗装の下り道を、山間の照葉や田畑の花野風を受けながら、近鉄生駒線「南生駒駅」をめざした。

 次回の第36回例会は2025年4月6日(日)。大和高田市の「高田川畔の千本桜」を訪ねる予定。

(報告者 世話人:橋口敏昭 ☏090、5674、6461)